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ロックの部屋

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DESMOND DEKKER

DESMOND DEKKER『イスラエルちゃん』~スカからロック・ステディそしてレゲエへ~
DESMOND DEKKER
レゲエがポピュラーになったというか、ロックの世界に入ってきたのは、【ポール・サイモン】の「母と子の絆」とか【ローリング・ストーンズ】の『ブラック&ブルー』の中の「チェリー・オー・ベイビー」とかがありますが、私は【エリック・クラプトン】の『461オーシャン・ブルーバード』の中でとりあげた「アイ・ショット・ザ・シェリフ」と見ます。

ところでレゲエという呼び名は【トゥーツ&メイタルズ】の1968年の作品である「ドゥ・ザ・レゲエ」という曲から言われるようになったといいます。では、レゲエの前は何であったかというとロック・ステディという音楽でした。何が違うかというと、簡単に言うとレゲエのポップスヴァージョンのような感じなのですが、テンポが遅くメロディーに哀愁があるといった特徴があります。リズムもレゲエの特徴である♪ウンチャウンチャ♪がさほど強調されてはいません。

【デズモンド・デッカー】はそんなロック・ステディ時代のヴォーカリストで、ジャマイカでは20曲連続NO1ヒットという記録もある人。1969年作の「ISRAELITES」はイギリスでもNO1ヒットになり日本でも発売された。その邦題が「イスラエルちゃん」というのだ。でも私は、この事実は後で知ったので、聴いた覚えはなかったしそれほどヒットはしなかったのだろうか?

彼のアルバムはこの曲を含むものを1枚持っていますが「イスラエルちゃん」に限らず、デズモンド・デッカーの曲はどれもメロディアスで耳に馴染むものばかりです、声も甘いのです。しかし、それにしてもこの邦題黒人音楽に対する偏見があるような気もして良い気持ちにはなれない。

さらにロック・ステディは以前にはスカと呼ばれていました。ロック・ステディという名称もアルトン・エリスの1966年作の『ロック・ステディ』という曲がもとになったと言われています。

スカは1950年代にジャマイカのリズム&ブルースのアーティスト達がジャズやカリプソのリズムを発展させたもので、レゲエの専門レーベルのトロージャンストーリィでジャマイカのスカは聴くことができる。トランペットやトロンボーンが主に使われていてジャズテイストに溢れている。

1980年代イギリスでは【スペシャルズ】や【マッドネス】の登場で初めてスカという音楽を知った人も多いのではないだろうか。

スカがロック・ステディになりさらにレゲエに発展して、ロックのリズムに馴染みやすくなった。そしてクラプトンの「アイ・ショット・ザ・シェリフ」が生まれた。さらに、大々的にレゲエのリズムを導入したロックバンド【ポリス】の登場となるわけです。

デズモンド・デッカーは好きなヴォーカリストの一人です。レゲエも70年代、かなりはまりまくりましたよ、私は。

「イスラエルちゃん」は↓ここで試聴できますが、けしてかわい子ちゃんではありません。(笑)
http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=42690


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